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54. Before Time Began(Airey, Gillan, Glover, Morse, Paice)Deep Purple のアルバム Rapture of the Deep より Every day of my life I discover 敵対する軍隊の兵隊たちが「神は我々の側についている」と主張するのは珍しいことではない。その兵隊たち、そして更に重要なのはその上に立つ指揮官たちは、同時に「この世界に神はただ一つ」と宣言するだろう。まことに「ごもっとも」な意見だが、矛盾的かつ都合のいいこんな言葉に、僕はどうしても納得することができない。 精神的なレベルで健康を保つために、僕にとっては目的意識、そして帰属意識という2つのことが必要だ。他の人もみんなそうなのかどうか、人間というものは複雑で完全に理解するのは難しいので僕には何とも言えないが、もしそうだとしたらこの世の謎のいくつかは、それで説明がつく。 我々は未知のものを研究するのには多くの時間を費やす一方、慣れきったことは「当たりまえ」として、あまり深く研究しない傾向がある。戦場で兵士が死ぬその瞬間、遠く離れたお母さんが胸をグッと掴むのは何故だろうか? あなたの考えてることが分かるのは何故? 危険を感じるとはどういう仕組みなんだろう? 予感や前兆を感じるのは、正解の確率を考えるとちっとも不思議じゃないことなのだろうか? こういったことに関して僕達はなんと無知で、建設的な議論をする機会の少ないことだろうか。 「心霊学者」というとニセの霊感者や怪しい宗教団体を思い浮かべる人が多い。僕にとっては素晴らしく複雑な人間の魂について考えることは宗教の教えと同じ分野だと思えるのだが、個人がそれぞれ勝手に考えるのは何千年にわたって常に「悪魔の所業」として厳しく禁じられてきた。 僕の知る限り、脳手術もしくは心臓手術の最中、メスを片手に「やったぞ! 人間の魂をついに発見した!」と叫んだ外科医はこれまでに1人もいない。魂を発見したのは大昔の宗教主導者たちで、以来魂についての僕達の興味や好奇心は押さえ付けられ、他のことへと反らされてきた。 僕の一部(その比率はこの仮説を合理的に解釈している内に増してきた)は人間が形而上的存在へと変化する可能性と実態を探究し続けている。我々が「肉体」と呼ぶこの変なものから抜け出し、知覚を持ったエネルギーと化すところを想像してみる。毛虫は飛ぶことができないから、蝶へと変身するのと同じように。 しばらくは住み慣れたホームベースの周りをうろうろ舞っているかもしれないが、飛ぶことに慣れたら新しい芝生を見つけに飛び立つだろう。 それ以外の方法でこの宇宙を旅するだけの時間は僕達にはもう残されていない。確かにちっぽけな金属の乗り物(宇宙船)は段々遠くへ飛ぶようになってはいるが、その進化は遅すぎる。だが僕は自分の意識を一瞬の内に遠く離れた星雲まで飛ばすことができる。ほら、光よりも速く飛ぶことは可能だったんだ。ただし重い荷物は捨てなきゃいけない。 また違う方向に目を向けて「理論的」物理学者たちの語るのに耳を傾けてみると、ビッグ・バングその他、この宇宙が創造される以前には何も存在しなかったという興味深い「事実」を聞くことができる。無限そして永久の本当の意味を理解できた上で、全てのものの起源を考えてみれば、僕はきっとそれ以前にも何かが存在したのだという結論に達するはずだ。 我々の宇宙を有限のものとして捉えるのは「地球は平らだ」というのと同じようなことだ。無限とは永遠を意味し、それは地球に向かって伸びる平行線といったもの(もしくは、実用的な例で言うと「このページの最後まで」とか「我々の知る限りとそのちょっと先まで」しか続かない平行線)とは全く違う。(平行線なんてものはそもそも存在しない。) 我々の宇宙は単独の現象ではないというのは明らかだと思う。 我々が肉体から離脱して、新しい共通の目的を持って動く光となったとしたら、これから先への旅の途中、新しい精神共同体としてお互い対話ができるのか、それとも優性を競い合う闘争はやはり続き、つまらない口論や殺人が絶えないのだろうか? それが人間の性分なのかもしれない。 Before Time Began(Airey, Gillan, Glover, Morse, Paice)The daylight fades Every day of my life I discover For the first precious few And for those who remain |
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